今だから言いたい‼ 不登校のこと

小4から中3までの5年にわたる娘の不登校。不安、悲しみ、怒り・・・そして感謝。

『自傷行為』かきむしり・リストカット

我が子が自分の体を傷つける

 

自傷行為

 

親として、とても辛く心配になります 。

 

 

私は、その傷を見るたびに

 

「あーあ、私のせいだな」

 

と思っていました。

 

なぜなら、自傷行為の前は必ず、

私が娘の気持ちを考えずに余計なことを言ってしまっていた

からです。

 

自傷行為に気づいたら、

 

①気づいていることを伝える

②心配していることを伝える

もし、自分が悪いと思ったら素直に謝る

(余計なことを言ったり、したりしたとき)

④じっくり話を聞いてあげる

   

 ことが大事だと思います。

 

特に③は、なかなかできないことかもしれませんし、そのときは自分のせいだと気づかないかもしれません。

でも、親でも悪いなと思ったらちゃんと子供に「謝る」べきだと思うのです。

 

 

うちの娘が最初に自傷行為をしたのは中学2年生のときでした。

 

リストカットなどの自傷行為は、よく耳にする言葉ですが、

 

まさか我が子がそんなことするなんて

 

思ってもいなかったので、ものすごいショックでした。

 

中学1年生の始めに、主人と担任の先生と話し合い、しばらくは登校(学校)と勉強のことは、本人がやる気になるまでは何も言わないことに決めました。

 

ですが、一年近く経ってくると、変わらない状況に私があせり、時々、登校や勉強のことを言うようになっていました。

 

娘の方は、この頃

 

「もう無理」

 「死にたい」

 「助けて」

 

という言葉を連発することがよくありました。

 

今思えば、どの言葉も娘の焦る気持ちから出るSOSだったとわかるのですが、このころの私は

 

「また言ってる」

 

とイライラを募らせるばかりでした。

 

 この日も、朝から娘が

「助けて!」

と何度も言うのですが、私もどうしてあげたらよいかわからず、

 

「私だって助けてあげられるんなら、とっくに助けてるよ!」

 

とばかりにイライラし、

 

「高校に行こうと思ってるなら、今できることをやっといたほうがいいと思うよ!」

と、冷たく言い放ったのです。

 

すると娘は泣きわめき、血が出るほどに腕をかきむしったのです。

 

最初、かきむしっていることに気づかず(気づこうとせず)、娘が泣きながら見せに来て初めて気づきました。

 

娘は泣きながら、もう2年生だしってあせりもあるし、勉強もしなきゃって思ってるけどできないと訴えました。

 

そうです。本人が一番あせっているんです。

 

テレビを観ているときも、寝そべってゲームしているときも、全然気持ちは穏やかではないんです。だから余計に、そのあせる気持ちをごまかすために、そんなことやってるんです。

 

なのに、そのあせる気持ちにわざわざ火をつけるような言葉をかけてしまっていたのです。

 

 腕の皮膚を削り取るほどにかきむしったその傷はなかなか治らず、いつまでも黒ずんだ傷跡が残っていました。

 

 

カッターで切ったような傷ではないので、保健室の先生などから

 

「それどうしたの?」

 

と聞かれることもありました。

なので、たまに登校するときは腕にグルグル包帯を巻き、先生に聞かれたら自転車でこけたと言っていました。

 

それからも、数回、かきむしることがありました。

 

私と口論になり、目の前でかきむしることもありました。

 

そういうときは、私は力ずくで止めました。

 

娘の両腕を掴み、それでもひっかこうとするのを力ずくで止めるのです。

 

足で蹴って私を引き離そうとしますが、意地でも離れませんでした。

 

まだ私の方が力が強かったのでできたことだと思います。

 

もしこれが男の子だったらできなかったでしょう。

 

 

そして、中学3年の10月に

 

リストカット

 

したのです。 

 

この日はめずらしく、朝から友達と2人で下見をかねて高校の文化祭に行っていました。

 

夕方、帰宅して部屋に戻った娘が、机の上に置いてあった主人からの手紙を読んで、その内容に怒って私を呼びました。

 

主人はこの春から単身赴任をしていました。

中3の二学期からまた登校できない日が増えてきている娘を心配して帰省の時に手紙を置いて行ったのです。

 

部屋に行ってみると、

「こんなの一番ストレス。手紙なんかいらない!

いつか、とか、絶対とか聞きあきたし!」

とわめき散らします。

 

手紙に書いてあった、

いつか行ける日がくるよ」

とか

「〇〇なら絶対できるから」

というような言葉が原因だったようです。

 

私は、

「そんなに嫌なら手紙捨ててもいいよ。

何でもそのまま受け止めようとするからきつくなるんでしょ。

嫌な言葉とか聞き流せるようになるのも必要だよ。」

と答えました。

すると娘は主人からの手紙をゴミ箱に投げ入れ、もういいよと言ったので、私は1階へ下りました。

(ちなみに、翌日ゴミ箱の中をチェックしたら、手紙はちゃんと取ってありました。)

 

しばらくして、また2階から呼ぶ声がするので行ってみると

 

娘が泣きながら「やっちゃったー」と手首を見せてきました。

 

 見ると、手首にカッターでひっかいたような傷がありました。

 

初めてのリストカットに内心驚きましたが、私は冷静を装い、泣きじゃくる娘を抱きしめながら「大丈夫、大丈夫」としか言えませんでした。

 

リストカットをしたのは、このときだけでした。

 

 高校生になった娘が言っていました。

 

腕をひっかいていたとき、無意識で痛みも感じなかったそうです。

ワーッと湧き上がった感情で無意識に腕をひっかき、ふと我にかえったときに初めて

【痛み】【恐怖心】【後悔】が湧き出てくるのだと。

 

我が子にこんな思いをさせたくないので、できれば自傷行為をしてしまう状況に追い込みたくはないのですが、そうしてしまった場合は、

 

①気づいていることを伝える

②心配していることを伝える

もし、自分が悪いと思ったら素直に謝る

(余計なことを言ったり、したりしたとき)

④じっくり話を聞いてあげる

 

そしてやっぱり、私自身が自分を見つめ直し、反省し、行動を変えていくしかないと思うのです。