今だから言いたい‼ 不登校のこと

小4から中3までの5年にわたる娘の不登校。不安、悲しみ、怒り・・・そして感謝。

勉強

 

子供が不登校になると、特に勉強のことが気になります。

今勉強しないと、もし行けるようになっても授業が理解できないのではないか。

だからおもしろくなくて、また行かなくなるのではないか・・・。

ましてや受験が迫ってくると親も気が気ではありません。

 

 本人だって気にはなっているのです。だって、わからない授業を1時間近くもずっと机について聞くのは嫌ですから。そして、このまま勉強しなければどうなるのか、と。

受験生ともなると、どこか行ける学校はあるのか、と不安に押しつぶされそうになります。

 

「高校受験」については、また別の機会につづりますが、今回は娘が小学校から中学にかけての勉強のやり方について、です。

というか、ほとんどしていませんが・・・。

 

 

小学4、5年生の頃は、基本的に私が教えていました。

学校の教科書や補助教材を使い、主に算数をやっていました。

時には理科の実験も、なんとか自宅にあるものでやったこともありました。

 

ですが、やはり限界を感じるようになりました。

例えば、算数だとつい高校までの知識で解いてしまい、娘への説明が逆に難しくなったり。理科だと、私も忘れてしまっていることが結構ありました。

 

娘が小学6年生のときです。中学進学をひかえて、このままではますますついていけなくなると思い、娘に家庭教師をお願いしてみようかと聞きました。

すると娘もすんなり受け入れました。

塾だと人の目もあるため行けないだろうと、最初から家庭教師しか選択肢にありませんでした。

 

ネットで色々調べた結果、〇〇家庭教師協会といところに話を聞いてみることにしました。そこは、不登校の子にも対応した指導ができることと、もしも合わなかったら先生の変更も無料で何回でもできるということでした。

 

自宅には中年の男性がいらして、色々娘の現状を聞かれました。

そして、そこは独自の教材を使って学習していくのですが、小学校のテストの問題を網羅した教材なので、必要のない学習は極力避け、最低限の労力で小学校の復習ができると言われました。

 

授業料は月4回で1万ちょっとだったと思います。しかし、教材が高く算数、国語を一式そろえるだけで十数万かかりました。今思うと、なぜこんな高額な教材を購入することにしかたのかと思いますが、このときは、とにかく中学入学までに少しでも不安材料を減らしておきたいとの思いが強かったのです。

 

また、私のほうからは、学校を休みがちで小学5年の途中からあまり学習できていないため、まずはどのあたりに戻って教えていただく必要があるのかをみていただきたいと伝えました。そして、娘の希望で女性がいいこと、メイクなどに興味があるのでそのような話もできる方がいいことも伝えました。

 

2週間ほどして来てくださった先生は、国立大学の医学部の学生で、服装もメイクも「今どき」な感じで、娘とは気が合いそうな気がしました。

 

最初は、これまでの復習をして、わからなかったところを教えてもらい、分かりやすいと話していました。しかし、一ヶ月ほど経つと、先生がくる時間になると頭が痛い、お腹が痛いと言い出し、とうとう、辞めたいといいだしました。他の先生に代えてもらうこともできると伝えましたが、無理としか言いません。仕方なく、辞めることにしました。(幸い、教材代は全部届く前でしたので無料にしてもらえました。)

 

 結局、小学校の復習もほとんどできないまま、中学校に進学しました。

 

中1の一学期は入学式以外は登校しませんでした。なので、入学してすぐにある学力試験も受けていないので、娘の学力もわからないままでした。

 

そしてあっという間に夏休みになりました。

 

不登校の娘は、学校がある日は休んでいても気が休まらず、休んでいる罪悪感を感じながら一日を過ごしていました。ですが、学校が休みだと、いつものようにひどい頭痛もなく、平日よりも元気に過ごせます。夏休みも、わりと落ち着いて過ごしていました。

高校生の姉と二人で電車に乗り祖父の家に泊まりに行ったり、お祭りや県外にライブを観に行ったり。

 

そして、夏休みが終わるころ、娘が

塾に行こうと思う。」

と言い出したのです!

近くに全国チェーンの塾があるのですが、そこに行ってみたいと。

 

そこの塾は個別(1対1)授業なので、娘のレベルに合わせた指導をしてもらうことができます。が、近くなので同じ中学校の知ってる子が通っている可能性もありました。ですが、本人が行きたいと意欲があるときに、このタイミングを逃してはならないと、すぐに教室の見学に行きました。

 

塾長と話をしながら、なんだかやる気になった娘は、週に2回、英語と数学をやりたいといいます。

その場で申し込みをし、翌々日には自習をしに行っていました。

先生は男子大学生でしたが、楽しそうにやっていました。

最初の1ヶ月は・・・

 

10月に入ると、塾の時間が近づくにつれ、体調不良をうったえます。

家庭教師のときと同じです。

結局、10月は1日も行くことができなかったため、11月から12月までお休みすることにしました。これは、この塾の決まりで最長2ヶ月はお休みすることができ、また入学金を払うことなく復活できるようになっていたからです。

一応、1月に復活の手続きをしましたが、2回だけ行き辞めてしまいました。

 

自分から行きたいと言ったのだから、無理にでも行かせればよかったのでしょうか?

 

私はそうは思いません。

 

確かに、前回の家庭教師にしても塾にしても「入会費」が発生します。払った月謝がほとんど無駄になった月もありました。それを思うと

もったいなかったなー

と、ため息もでます。

 

ですが、娘自身が行きたいと、勉強しなきゃと思ったのは事実ですし、それでも行けなくなって自己嫌悪になっているのは娘自身だからです。

 

もしも私が、塾に行って勉強したいと言う娘に「どうせ続かないって」と言ってその意欲を奪ったり、行けないと苦しむ娘を無理やり行かせようとしていたらどうなっていたでしょうか。

 

娘からは、これまで何通か手紙をもらいましたが、その中によく書いてあるのが

 

「私がやりたい事をさせてくれてありがとう。」

 

です。

 

娘も、やらせてくれるのが当たり前だとは思っていません。

そのあとに「ごめんなさい」の言葉が続くので。

 

家庭教師も塾も続きませんでした。

ですが、本当にその時は「やる気」はあったのです。

「やめる気」なんてなかったのです。

 

実はこのあと、色んな習い事にも挑戦します。

そしてその度に、できるだけやらせてきました。

ことごとく続かず辞めていきますが・・・。

でもやらせてみないとわからないです。

何がきっかけで娘が自信をつけ、充実した日々を送れるようになるのか。

 

そして、中学3年の高校受験を目前にして、また塾に通うことになります。

このときは、本当に頑張りました。

そして今も週に 1回だけですが通い続けています。