今だから言いたい‼ 不登校のこと

小4から中3までの5年にわたる娘の不登校。不安、悲しみ、怒り・・・そして感謝。

中学校の卒業式

中学校の卒業式は小学校の時と同じで、本来の卒業式のあとに、別室で行なっていただいた式に出席しました。

 

ですが、大きく違ったのは

 

『1人ではなかった』

 

という点です。

 

別室での卒業式に出席していた生徒は全部で8人ほどいました。

先生方は三学年の担任の先生方全員と、校長先生、教頭先生など、15人ほどいらっしゃいました。

保護者も含めると、教室いっぱいになるほどの人数でした。

 

卒業証書授与のとき、名前を呼ばれた娘は大きな声で返事をし、校長先生の前に進み、証書を受け取ったあと、きちんとお辞儀をしていました。

 

3年前の、校長室での一人きりの卒業式のときと比べると、娘の成長を感じずにはいられませんでした。

 

 

人の視線が気になり、外に出ることができず、自宅で悶々と過ごした日々。

 

3年生になり登校することを前提として頑張った日々。

 

受験を目前にし塾に通い始め、勉強を頑張ったけど、なかなか合格をもらえない厳しい現実にぶつかり、不安で眠れなかった日々。

 

 

本当によく頑張った!

 

成長した!

 

 

式が終わり、担任の先生やお世話になった保健室の先生と一緒に写真を撮り、笑顔で話をしている娘の顔を見ながら、そんなことを考えていました。

 

その時はまだ、最後に受けた高校の合格発表の前だったので、進学先が決まっておらず、正直、娘も私も気持ちは穏やかではありませんでした。

それでも、この日のこの時間は、娘の成長と、娘の笑顔を見ることができる幸せを感じていたのです。

 

 

ところが、帰宅した娘が急にプリプリして、

 

「もう◯◯先生むかつくー!」

 

というのです。

 

聞くと、別室を担当していらっしゃった先生から、こう声をかけられたと言うのです。

 

 

「あなたもやっと高校に入ってレールに乗ることができるんだから、がんばらなきゃいけないよ。そして、勉強して大学に行くんだよ。」

 

 

レールに乗る?

 

大学に行く?

 

 

その先生からすると、

 

当たり前に学校に行き、勉強し、大学まで進学して就職する

 

それがレールであり、そのレールに乗ることが一番よいこと、なのでしょう。

 

ですがそれは、その先生の個人的価値観にすぎません。

 

確かに、それが一番よいと考えている人が多いかもしれません。実際、私も、親が勧めるそのレールに乗って就職しました。

 

大卒のほうが就職しやすかったり、最初の給料がよかったりするのも事実です。

 

でも、周りを見回してみてください。

 

幸せそうな人は大卒の人でしょうか?

 

そうとは限りません。

 

幸せそうな人は、

 

人のために働いている(動いている)人

 

そして

 

大切に思う人がいる人

 

だと私は思います。

 

そこには学歴は関係ないのです。

 

娘には、人のために働ける人になって欲しい。そして、大切に思う人を見つけて欲しい。

 

大多数の人が乗るレールでなくていいのです。

娘らしい人生を送って欲しいと思います。