今だから言いたい‼ 不登校のこと

小4から中3までの5年にわたる娘の不登校。不安、悲しみ、怒り・・・そして感謝。

思春期外来と薬

心療内科(心療内科 )の次に行ったのは、思春期外来のある小児科でした。

 

娘は小学5年生。三学期もあと少しで終わるという頃で、朝が起きられず、1週間に1日程度しか登校できていない状況でした。

 

小児科なので待合室は明るく、かわいらしい壁紙や絵で囲まれています。

ですが、診察室はちゃんと個室になっていて、周りを気にせず話ができます。

 

先生は「どんとかまえた」という表現がぴったりの女医さんで、娘にとってはおばあちゃん的な感じだったのではないでしょうか。(失礼ですみません)

 

娘の今の状況を説明すると、「大丈夫、大丈夫、おんなじような子がいたけどね、今はこんなことができるようになったよ。」と、なんだか私まで元気になるような話しぶりで元気づけてくださったのを思い出します。

 

問診のあと、お腹の触診や横になった状態から起き上がったときの血圧の測定、血液検査などをしていただきました。

この日はこれで診察は終わりで一週間後に予約をして帰りました。

 

次の診察の日、行きたくないと言うのでは、と内心思っていましたが、すんなり一緒に来てくれました。

 

この日は、簡単な問診と前回の検査結果、そして臨床心理士の方との面談がありました。面談といっても、心理士の方と娘の2人で別室でパズルやボードゲームをしながら話をするというものでした。

そして、血圧測定の数値が低かったので、血圧を上げていくお薬(ジヒデルゴット錠1mg)を処方していただきました。はっきりと言われたわけではありませんが、娘は起立性調節障害だったと思います。

 

起立調節障害とは、自律神経失調症の一種で、小学生高学年から中学生に多くみられるようです。症状としては、朝起きられない、立ちくらみがする、腹痛、頭痛、乗り物酔い、などが挙げられます。

 

この頃、娘が朝起きと頭痛のほかにひどかったのが車酔いでした。前はそんなことはなかったのですが、朝起きられなくなってきたのと同じくらいから車酔いを強くうったえるようになっていました。なので、この薬でこれらの症状が軽くなると、少し安心してしまいました。

 

それから1年くらい、月に一度のペースで通いました。

 

通いだして5ヶ月くらいたった小6の7月のことでした。その頃も1週間に1日程度の登校しかできていない状況に、先生が薬を追加してみましょうと言われました。

処方されたのは緊張や不安でおこる腹痛や頭痛を和らげる薬(アタラックス-Pドライシロップ2.5%)と、不安や緊張を和らげたり、よく眠れるようにする頓服薬(コンスタン0.4mg)でした。

 

このとき、私の脳裏には高校からの友人の顔が思い浮かびました。

彼女は、社会人になってから数年後に体調不良で出社できなくなり数年の休職の後、退職しました。そのあと、何年も精神科に通っていました。数年前に会った彼女は、薬のせいで車の運転もできず、体系も変わり、口調もゆっくりで、活発だった高校生のころが想像できないくらいでした。

 

薬で不安な気持ちを抑え込み、その分、他のことも感じにくくなったり、うつろになったりするのは嫌でした。

これは素人判断です。精神科医の方も薬を上手に使うことを勧められています。

でも、私はこれらの薬は飲ませず、最初に処方していただいた血圧を上げる薬だけを続けさせました。

 

娘の登校のほうは、二学期は週に2日程度(保健室登校)に増えましたが、三学期になるとまた減り、週に1日行くか行かないかの状態になりました。

そして、この思春期外来にも、中学1年の4月に行ったのを最後に通院をやめてしまいました。